“同志国”あいまいさの危険性《№43》

更新日:9月24日
同志国とは
近年、与党自民党の政治家たちが好んで使うようになった“同志国”。同盟国とは何らかの条約などで客観的に確認が可能な国家間関係ですが、“同志国”はあきらかに曖昧なものです。2023年6月6日の記者会見において、林芳正外務大臣は、共同通信記者からの質問に対して、「必ずしも定義が確立しているわけではない」との趣旨で回答し、具体的国名に対する見解を質問されても、「一概に申し上げることは困難である」と回答しています(林外務大臣会見記録|外務省)。
ウクライナと共にある
高市早苗首相が何度も「ウクライナと共にある」と発言してきましたが、この意味はまさしく“同志国”のように曖昧なものです。問題は、そんな曖昧なことを、首相や衆議院議長が海外に伝わる公的な場面で明言している事実です。
日本経済新聞は、今回の森英介議長のウクライナ訪問を報道するとともに、別の記事では、ウクライナの汚職ドミノを報じています(ゼレンスキー氏側近に解任ドミノ 汚職まん延、司法機関同士が「泥仕合」 - 日本経済新聞)。つい最近では民間の寄付金が全て着服されていたニュースも流れています(日本からの寄付金着服容疑 ウクライナのバニコフ元外交官を拘束 - 産経ニュース)。これほど腐敗が十分に疑われる状態で「ウクライナを支援する」正当性、合理性を首相や衆院議長はどのように証明するのでしょうか。
ここに、あいまいな“同志国”だからこそ意味を持っていることが論理的に導かれると私は思います。
曖昧な言葉で正当性を装っている
曖昧な言葉で説明責任を逃れている
意図に関わらず、観察により確認できる事実ではないでしょうか。

曖昧な“同志国”を訪問する場合でも、少なくとも内閣府や行政府、議会での何らかのコンセンサスを確認できるようなものでなければ、それこそ政治家の勝手な行動との非難は免れません。私はすぐに外務省のHPを確認してみました。
今回のような国家間の極めて重要な外交にも関わらず、外務省のHPには何の掲載も見当たりません。ちなみに、公開されているニュース動画(「森衆院議長と会談」とゼレンスキー氏 ウクライナへのエネルギー支援や兵器供給協議(2026年9月16日))では、中央に森英介衆議院議長、その右隣が盛山正仁元文科相、そして、隠しているかのような映り方ですが、左隣に大隅洋駐ウクライナ特命全権大使の姿も確認することができます。外務省は単なる事務的な関与をしただけとでも言いたいのでしょうか。
その後、調べてみた結果、衆議院のHP(森衆議院議長のウクライナ訪問)に予告的な記事がひっそりと掲載されていることを見つけました。衆議院HPのトップページからは到底たどり着けないようなところに貼られていました(👆イラストHP階層構造ご参照)。
そんなこんなを調べていた9月18日、結果についての情報が衆議院HPに掲載されます。
「議会演説において、森議長は、日本・ウクライナ友好議員連盟での活動など、自身の政治活動を通じてウクライナに特別な思いを持って取り組んできたと述べるとともに、日本がウクライナと共にあることを改めて内外に示すため、今般ウクライナを訪問したと表明しました。」
自身の政治活動とは、今回の場合個人的な政治活動を指すと私は思います。それにも関わらず「日本がウクライナと共にあることを改めて内外に示すため」とは、国民のコンセンサスに対する越権行為であり、無責任で思慮のない行動であるとしか思えません。
今年4月、政府は防衛装備移転三原則における5類型を撤廃し、攻撃能力の高い装備品の輸出を可能にし、本年中に防衛三文書も通常サイクルを早めて改訂します。防衛力強化は日本の重要課題ですが、細部の運用は慎重に監視が必要です。森衆院議長に、兵器供給協議を行なう権限はあるのでしょうか。

近時、ポーランドのトゥスク首相がウクライナの死傷者数に発言していますが(「彼らにとって非常に困難な状況になるだろう」:ウクライナ軍の損害は、開戦以来最高レベルに達した。)、かねてから相当数に上っていることが指摘されてきました。戦争については特に情報統制等プロパガンダにより正確な数字が後の世界になってもわかりませんので敢えて数字を掲載しませんが、主要メディアが報道しないことにこそ真実に近づくヒントがあると思います(I am the house.ちょっと怖いですね(片山さつき)《№42》)。
「西側諸国は国際テロの共犯者」
プーチン大統領は、東部経済フォーラムで、「西側諸国は国際テロの共犯者」(👇イラスト)であると明言しました。ちょうどゼレンスキー氏(選挙を免れている行為を私は正統性があるとみなしていませんので大統領とは呼びません【そもそも解説】ウクライナ、なぜ選挙しない? 大統領の正統性は?:朝日新聞)が、ロシアの航空網に対して脅しのような発言をしたことが話題になっていた時であり(ゼレンスキー氏、無人機で「ロシア領空は閉鎖」 航空各社に警告 | ロイター)、「テロリストとは交渉しない」ことも発言していました。
そのようなウクライナを支援する国家とは、ロシア・プーチン大統領からはまさしく「国際テロの共犯者」ということになります。ウクライナには、岸田首相が2023年3月に電撃訪問と称して、しゃもじ(私は不謹慎だと思います。戦争は野球の試合ではありません)を持ち込んだ時点から、ロシアに対して一方的に「力による現状変更」であると非難する立場を日本は変えていません。既に支援金額は3兆円を超えていますが、国会質問などがない限り、行政府は国民につまびらかに公表することもありません。

現時点でも、プーチン大統領は、日本に態度を変えるように門戸を開いていますが、私が感じるのは、諦めがその言動に漂ってきているということです。
日本には、NOTOの東方拡大(安倍晋三元総理の見解)、オレンジ革命、マイダン革命、ミンスク合意(メルケル元独首相の言い訳:ウクライナ侵攻 メルケル氏「ミンスク合意は時間稼ぎ狙い」 プーチン氏反発「西側への信頼ゼロ」 | 毎日新聞&安倍晋三元総理の合意違反の指摘:安倍内閣総理大臣のウクライナ訪問|外務省)など何も知らない、無関心・無責任な人が多すぎます。
その状態で合理的な評価・判断ができるのでしょうか。
この機会に、約2年前のヴァルダイ討論クラブで日本に対してプーチン大統領が語ったことを掲載します。日本は、もうこれ以上、外交戦略を間違えてはいけないと私は思います。




本著《4-6-1》OECDコーポレート・ガバナンス委員会議長
~IMF、世界銀行、OECD、財務省がコーポレート・ガバナンスを推進する
※岸田首相ウクライナ訪問、安倍昭恵氏ロシア訪問などにも触れています
本著 第7章 揉みあう世界(家族主義vs個人主義)で選択して生きる
貧乏な日本でリスクに気付かず奪い合うか、成長する日本で自己実現を目指すか!!
本著 第1節 世界の対立構造で「社会観察」の答え合わせ
本著《7‒1‒1》 プーチンから西側諸国への警告
~LGBTQ理解増進、日本を含む西側で今起きている現代のロシア革命~
新刊詳細『ニッポン、今こそ思い込みを捨てる時』 | Toshihiko Fukuta 公式サイト





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