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個人向け国債が推される理由《№28》

執筆者の写真: 福田 敏彦
福田 敏彦
8月25日
読了時間: 3分

更新日:9月7日



個人向け国債はふつうじゃない‼

個人向け国債と通常の国債の違いを理解するところから始めます。えっ、違いがあるの?という方が9割9分7厘くらいかと推察します。1000人に3人(千三つ)しか知らない(当てずっぽうですけど)話ですから、貴重ですよ!


まず、通常の国債です。政府が民間に支払うとき、スペンディング・ファースト(まず支払い、その後税収で)が通常です。政府短期証券(短い国債)を発行して日銀に引受けてもらい、日銀は政府に当座預金を発行します。物理的なおカネの移動を頭に描いているとついてこられませんよ。債権と債務をバランスシート上に記録するだけですからね。ここで財政法5条の存在をご存じの方は、日銀直接引受け禁止だろう!とお怒りかも知れませんが、政府短期証券は例外です(日本銀行法第34条第4号)。ただ、近年は、市場での公募入札方式が基本となっているようで(「日本銀行の対政府取引」について : 日本銀行 Bank of Japan)、この場合は、落札した民間銀行の持つ日銀当座預金が政府に移ることになります。


次のフェイズは、政府は、得られた当座預金を、目的である民間企業や個人に支払うわけですが、民間企業や個人の取引銀行が関与することになります。その銀行に当座預金を移転することによって(銀行が資産を得る)、銀行は、民間企業や個人名義の預金通貨(銀行にとっての負債)を発行することになります。頭の中で物理的なおカネの移動を描いてはだめですよ!あくまでバランスシート上の債権・債務の記録です。


次に、個人向け国債です。結論から先に言いますが、こちらは、貨幣発行(通貨発行)ではありません。政府が個人専用の国債を発行して銀行経由で個人に渡します。個人は保有していた預金(既に世の中に生まれているおカネ)を銀行経由、日銀の口座で政府に付け替えることで、政府は当座預金を手に入れます。その後政府が、企業や民間に支払った場合には、世の中全体の預金量はもとに戻りますが、もし、他の国債の返済に充当したとしたなら、預金通貨が世の中からその分消滅することになります。



国債は民間から借りているとのナラティブ

結論書いちゃいますね。巨額なおカネを保有する金融資本家は、自分以外にカネを供給することができる政府・日銀や銀行(債務者があっての銀行ですよ)の存在が邪魔なのです。株式市場に投下した既に独占状態にある所有のおカネの影響力、支配力を最大化したいからです。


すると、先ほど説明したように、政府が負債を持つことで、新たにおカネが生まれる(おカネを作れる)という真実が邪魔になります。政府のおカネは作られるのではなく、民間から借りている、借りているものは返すのがあたりまえ、このナラティブを世の中に作ることで、おカネ造りである信用創造機能の存在を、人々に意識されないようにしている、これが私の確信的仮説です。


首相時代から国際金融資本家に忠実な岸田文雄(自民党資産運用立国議員連盟会長)氏が、「資産運用立国」と宣言して、金融資本の株式市場を通じた世界の統治システム造り、拡大推進の旗を振っている、私の目にはそのように映っています。


ちなみに、岸田文雄氏はこれらの仕組みをわかっているでしょうか?もちろん、わからずにやっているのだと思います‼



本著《3-1-5》基本❺国債や銀行貸出の原資(信用貨幣論)

本著《6-3-1》新NISA(資産運用立国宣言)


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