食品消費税減税1%論争の溝は何か《№30》


日本保守党の百田尚樹代表と参政党の安藤裕幹事長との間で勃発した食品消費税減税1%論争の件は、(消費税減税論争に隠れる付加価値議論《№23》)でも取り上げました。最大の問題として、消費税の根本的な問題(賃上げ妨害、付加価値抑制、中小零細企業いじめ)についての議論が隠れてしまうとの指摘をしました。今回は、その後も続く論争を眺めて、結局何に対して『溝』があるかについて意見しようと思います。
まずは高橋洋一氏の虎ノ門ニュースでの発言です。安藤氏を「形式」、百田氏を「実質」と形容した上で、安藤氏には意図がある、共産党と連携しているかのような表現まで行っていました。「意図」とはネガティブな言い方でインボイス反対、転嫁を認めたくないことであるとし、ほぼ100%転嫁されているとする高橋洋一氏とはこの点で相容れないことがわかります。

積極財政の主張で知られている自民党西田昌司議員も、「外税でやっているから全部転嫁されている」との主張です。消費税が悪税であることを知りながら、『転嫁』という視点で議論がかみ合わないのです。三橋貴明さんは激しく間違いを指摘していましたが、西田氏は正面から議論せずに主張を曲げませんでした。
『転嫁』については、現場の作業プロセス(価格に消費税をのせる)を軸に考えているのが『転嫁できている派』、一方、結果としての総合的な評価で見ているのが『転嫁できていない派』であると大雑把に言えると思いますが、問題は、どの程度転嫁できているかについて証明することは極めて困難であるという事実です。そして、不幸なことは、『転嫁』の程度が、論争によって双方とも極端な反対方向に振れてしまっていることでしょう。
結論的には、ある程度は転嫁されていることは間違いありません(7~8割???中小なら4割以下?)。その場合「消費税は消費者が支払っていない」との表現は、事実を捻じ曲げるものとして独り歩きしてしまうため、参政党は、このままの議論の延長線上で拘るのは得策ではないと思います。
ちなみに、1枚目のスライドの「国の借金」は、今日の記事タイトルからは外れますが、こちらはもっと重大な『溝』があることを指摘するために載せています。こちらは、長くなりましたので別の記事で紹介することにしますね。
本著《1-3-1》手取りが増える機序を考えよう!
本著《4-3-2》消費税の正体
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